物語の世界に浸ろう! 「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」より、ぼく好みの文章を引っ張ってきました。
ぼくは結構、小説や漫画を読むときには「絶対にこの作品から最低ひとつはお気に入りの文章を見つけてやるぞ」とむだに意気込みながら読書しています。
ただやみくもに作品を読むだけだと惰性になっちゃって頭に残らないのですよね。なにかを吸収するつもりで読みふけると、表面的なことだけじゃなくて深く作品のことをわかっていける…ような気がする。
いや、ただの娯楽だからそこまで気負う必要はないんですけどね。ぼくの場合がそーだというだけで。
そんなわけで、この急遽立ち上げたコーナーでは「ぼくが感銘を受けた文章」をピックアップして引用してきちゃいますよー!
見切り発車もいいところなので、どこまで続くかはわからないけれど。
ぼくと同じ感性のかたがいらっしゃればいいなと願いを込めてしたためます。よろしくドウゾ。
記念すべき1回目! 題材はこちら!
◆ 「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」より
いまやラノベといえば、で挙げられることも多くなった感があります。「俺ガイル」の略称で親しまれる「ひねくれぼっちの観察日記」のような作品です。
ぼくはアニメでやってるのを観て初めて出会いました。1期のいい具合に残念な(日本語がおかしい)コメディタッチの雰囲気がすごく好きでした。主人公のヒッキーのひねくれ具合というかこじらせた感じ、好きよ。
さて、やっぱり「俺ガイル」といえばなんといっても全世界のぼっち党員から支持を受けるネガテイブモノローグでしょう。ここから抜きださずしてなにを語れましょうか。
原作ラノベではアニメよりももっともっとツッコミづらいネタを提供してくれていますが、ぼくが好きなのはネタ系ではなく…作品後半で語られるガチなトーンのモノローグが好きです。
好敵手というか悪友というか…葉山隼人くんに「自己犠牲やめろ」と憐れまれ、比企ヶ谷八幡の胸中で渦巻く感情…
自己犠牲なんて呼ばせない……
誰が貴様らのためなんかに犠牲になってやるものか……
強がりのようにも見える、半分以上本音のこのモノローグ。「貴様らのためなんかに」ってモノローグでさえも人を蔑む態度、最高に病んでてゾクゾクします。
そのあとのセンチメンタルな文章も印象的。
言葉になんてならなくても 俺には信念があったのだ
誰かと共有できるたったひとつの……
今はもう
失くしてしまった信念が……
「言葉にせずとも分かち合っている」「今はもう失くしてしまった」
このあたりの絶妙なポエム感、今読んでもすごく好きです。いいな…グッとくるな…
屁理屈でヒッキー自身、かなり誤魔化しているけれど、もう強がりきれないくらい仲間を大事に思ってるころのヒッキー、素敵です。
(引用したコマは「俺ガイル 妄言録」第7巻のものです)