Kindle三昧

小説とか漫画とかアニメとか。隠れた良作の楽しみ方を探求するブログです。

「フェアリーテイル・クロニクル」設定のめり込み派必読!異世界スローライフもの。


今回ご紹介の小説はこちら。「フェアリーテイル・クロニクル」
本を手にとっていただければわかるのですが、街並みやキャラクターの息吹まで感じ取れるような表紙絵が美しいですね。これに惹かれて購入を決めました。
ただ、最初にお断りしておきます。価格がものっそい高い!
普通のラノベと比べてなかなか手を伸ばしにくいですが、それでも濃厚な設定フェチの皆さんにはオススメです。

物語の話をしましょう。
舞台はゲームチックな異世界。リアルから飛ばされてきた男女がコンビを組んで大暴れ!
「戦ったり料理作ったり人助けしたり料理作ったりお店を開いたり料理作ったりご飯食べたり料理作ったりする」お話です!
男女でお店切り盛りして生計立てるとか、夫婦か!

ええと、読んでてぼく個人の体感ですが、
1巻時点での割合としては…

戦う…1%
冒険…1%
人助け…5%
お店で商売…23%
料理・物作り…60%
その他…10%

こんな感じでしょうか。
せっかく異世界にきたのになにかを作ってばっかりです。
主にずっと表紙の夫婦の営み…ゲフンゲフン…もとい、異世界での物作りスローライフを満喫し続けることになります。

そう、これはあんまりラノベでは日の目を見ることのない「生産系職業」に着眼した異世界スローライフものなのです。

かつて先人は言った…「世界を救うのはもう飽きた」と。
や、別に偉人の格言とかではなく、かのゲームのキャッチコピーなのですが。
この小説をさらに言い表すなら、「剣を取ることももう飽きた」でしょうか。

戦うことにも冒険することにも食傷気味な方にはぜひ一度読んでいただきたい小説です。
ただし! 注意書きを添えるならば、けして「気楽に読めるもの」という意味ではなく、そこには生産系スキル特有の濃ゆい描写があります。あっさりしすぎず、ちゃーんと読み応えもありますよ。

というのが、この物語で特筆すべきは世界観を語る時の情報量にこそあります。
魔法科高校の劣等生」に通ずるものがありますね。
例えば、主人公は持ち前の生産スキルを活かしてポーションなどの薬を次々と披露するのですが。まるで料理漫画さながらにその生産したものがどれだけ希少で得難いか、というレア度の話でページがびっしりと埋まってしまうぐらい。
これだけの背景説明ができるのは、徹底的に作り込まれた世界観のなせる技ですね。

れぐるすもわりと設定フェチなのでこういうファンタジーの世界観がじっくりと考えられていると、まるで旅番組を見ているようですごく知的好奇心がくすぐられるのです。
この小説はまさにそれを満たすのにうってつけだったかと。
気になる方は「小説家になろう」のページでも展開されているので試し読みしてみてはいかがでしょうか。

ではでは。