Kindle三昧

小説とか漫画とかアニメとか。隠れた良作の楽しみ方を探求するブログです。

「ゼロから始める魔法の書」魔女×獣人の異種族間カップルに悶える。

 

先日、Kindleの無料配布本のレパートリーにあった「ゼロから始める魔法の書」漫画 第1巻! アニメ化記念ってことでの布教みたいですね。ぼくはたまたまKindle探してたときに見つけたので、ホントに偶然の拾い物でした。みなさまはもう読まれましたでしょうか。

 

 

 

 

 

 

最初にまず思ったことが「なんかリゼロとタイトル似てるな…」という、なんとも安直な考え…! いや、しかたないんや…最近どっぷりリゼロに浸りっぱなしだったから…毒されるのもしょーがないの。

 

そんな第一印象での出発でしたが、読んでみたら思いのほかおもしろかった! いや、もうリゼロの二番煎じみたいな扱いをして申し訳ありませんでしたっ! まずそこから謝らなければならない。設定その他もろもろの世界観、まったく別物でした。先入観って恐ろしい。

 


魔女の「ゼロ」と、なんやかんや一悶着あって連れ添うことになった獣人の「傭兵」が主人公です。極論、彼らふたりの異種族間ラブコメです!(断言)

当たらずとも遠からずかなっ!

 

魔女と獣人のカップリングですよ。これぞ正統派ファンタジー! ファンタジー最高ですねっ!!

と盛り上がるのはいいけれど、ぼく的にはあんまり異種族間のカップルに関して積極的に「この2人好きっ!」っていうことがないのです。でもね、このふたりは別! 彼らの関係は見ていて微笑ましい…ほっこりする…

 

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「魔法の修行をつけてあげよう。これで、ずっとキミと一緒にいられるぞ……うふふ」と傭兵くんに思わせぶりなセリフを吐くゼロちゃん。

 

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 「おいおい、思わせぶりなこと言うなよー。その気にするぜ?」と切り返す傭兵くん。平常心を保とうとしてますが、これっぽっちも保てておりません。すこぶる狼狽えてらっしゃるところに、ゼロちゃんは「本気だよ?」と流し目を送ります。

このね、伏し目がちな表情ね、ポイント高いですよ。これがゼロちゃんの魔女たる所以ですよ。魔性の女と書いて魔女と読むっ!

 

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お互いのことを理解していくのが楽しい」と上目遣いでのたまうゼロちゃん。どう見ても魔性の女です、本当にありがとうございます。もっと続けてください。

 

 

ゼロちゃんのほうからけっこう熱烈なアレするんだけど、メインヒロインが積極的に攻めるのって最近じゃ見なくなったかも。どっちかというとそーゆーのって、サブヒロインたちがすることが多いですよね。ほら、メインヒロインがグイグイいって相思相愛になったらサブヒロインたちの立つ瀬がない的な……大人の事情がね、あるやん…?

 

ところがこのゼロ魔ではそんな風潮なんてお構いなしである。完全にふたりだけの世界である。アッツアツである。

 

これをラブコメといわずして、なんと言おうかっ!

 

 

本当は設定的にはゼロちゃん、「世界を滅ぼす力を作った張本人」だったりとヘビーな設定のはずなのに。傭兵くんといるときのゼロちゃん、軽すぎる…浮ついてフワッフワすぎない…?

 

4月からのアニメも放送するということで、ふたりの癒し空間がどれだけ再現されるか必見ですね。

 

 

アニメ「この素晴らしい世界に祝福を!2」がもっともっとパワーアップしてくれるよう願いを込めて。キャラソンアルバムに投資した。

 

アニメ「このすば」2期のキャラクターソングアルバムが先日(2017年3月8日)、発売されましたね。


あんまり買ってみようかなという気持ちはなかったのですが…
何気なくamazonで試聴してみたら、ぼくのツボにどストライクでした!
とくにアクアさまのキャラソン「わたし音頭」の完成度が素晴らしすぎた…!

 

 

 

 

 

キャラソンって最近だったら、意外とキャラクターとして歌ってないこと多いじゃないですか。歌が上手い声優さんたちが増えてきたせいもあってか、普通にクオリティーの高い歌を提供してるだけになってたり。当然、そういったものも純粋に歌として楽しむならアリなんですが、そこじゃないんだよ…! だったら「キャラソン」ってムリして冠つけなくていいじゃないのー! って、ついつい言っちゃいたくなるもんです。

 

しかぁし! この「このすば」のキャラソンはれっきとしたキャラクターが歌う「キャラソンの王道」です!

ぼくが最初に挙げた「わたし音頭」なんかその最たるもの。アクアさまが宴会芸披露しながら、ぐだぐだとクダ巻いてる絵が想像できちゃいます。アクアさまというキャラクターが確立しているからこそできる技なのだと思います。

 

 歌の中では「誰か飲み仲間と祝宴あげてるアクアさま」みたいな感じの場面となっておりますが、ここがカズマさんじゃなくてどこかの誰かさんってあたりがポイントのひとつ。

カズマさんと飲んでると、どーしてもクズ×クズによる相乗効果で「駄女神」のほうが表立ってしまいますが、「誰かさん」と飲んでるアクアさまはわりとクズ要素が少なくて「あっ他の人だったらこんな反応になるんだ」って新しい一面が発見できたり。

そうなんだよ。アクアさまがクズになるのは、クズマさんが一緒だからなんだよっ!(力説)

 

普通に曲自体が楽しげなので、お酒をちびちび飲みながら聞いてみると楽しくなってくるんじゃないでしょうか。そう、家でひとり寂しく飲むときなんかに…って余計むなしくなるわっ!

 

 

あと、一緒にアルバムに入ってる中では「めぐみん&ゆんゆん」によるケルト調ヒップホップもおもしろいですよ。タイトルは「Red Battle」いたって真面目なタイトルに見える不思議。

構図としては、「いつもどおり決闘を申し込むゆんゆん」「受けて立つのもめんどくさげなめぐみん」といった感じになってます。

この曲はラップとしても楽しめるし、もともとのメロディがすごく良いんです。ふたりのラップを楽しんだら、今度はオフボーカルのほうをぜひぜひ聞いてみてほしいなー。曲の疾走感とファンタジー感がみごとに融合してて、曲としても屈指の仕上がりだと思うの。たぶんコレ、普通にサントラとしてアニメ本編で流しても違和感ないですぜ。

 

 

 ほかにもカズマさんバージョンによるED曲カバーであったり、ダクネスのドM御用達曲なんかもあります。ダクネス、そういえば1期のキャラソンでも「Do M」ってタイトルのやつなかったかしら…いつも自分に正直なコですね…

 

 さあ、ぼくが今この場ででき得る投資はしましたっ!

世間では「この素晴らしい世界に祝福を!2」もそろそろ10話が放送される頃じゃないでしょうか。ぼく? ニコニコ動画派ですよ。まだまだ最終話はお預けです。

10話のあとに、なにかしらの…そうたとえば3期! だったり、続編! だったり、新作劇場版! だったり…!! なにか特報があることを心待ちにしております。ぼくのこの小さな投資でなにがどう変わるかなんて知れてるけどもさっ!

 

まあ、ほぼ物欲に負けて買っちゃっただけですので…

ぼくがファンとして「このすば」を支えているとか…そーゆーご大層なアレはないですし…

でもでも、ホントがんばってください。監督の金崎さま…陰ながら応援しておりますゆえ。

 

 

物語の世界に浸ろう 〜 「盾の勇者の成り上がり」よりヒロイン・ラフタリアちゃんの健気な台詞を引用します。

 

ラノベ「盾の勇者の成り上がり」より。

 

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なろう小説出身のラノベ「盾の勇者の成り上がり」


この作品は、せっかく異世界転生を果たしたというのに世界の疎まれ者となってしまう主人公・ナオフミくんがコテンパンにされながらも心を開いていく物語。

ぼくが初めて読んだなろう系作品でもあったので、個人的には非常に思い出深いです。「あ、ラノベってこんなに主人公がコテンパンにされてもいいんだ」と。


世間的にはわりと「なろう小説=俺ツエー」というテンプレで認知されてるようですが、ぼくの中ではどっちかというと「主人公が酷い目に遭う」という認識でした。それもこれも、この「盾の勇者の成り上がり」という作品のせいです。

 

近年ではなろう出身の作品が軒並みアニメ化されてきているので、これもアニメ化したら大成するんじゃないかなーと勝手に妄想してウフフしてます。

というのが、「盾の勇者の成り上がり」というやつは皮肉なことに小説でありながら、どっちかというと小説映えしない作品だから、という理由が大きいです。

たぶん作者さんの頭の中で映像が流れてるんだろうなあと匂わせる構成なんですが、わりと地の文はあっさりめ。情景や心情の描写よりも、会話劇が中心なんです。

ぼくが本格的におもしろい!と思うようになったのも、この作品がコミカライズされたことがきっかけです。このコミカライズ、本当に丁寧で素晴らしいんですよ。

 

 

さてさて。前置きが長くなりましたが、本作の魅力を伝えつつ、ぼくがグッときた台詞を引用させていただきますね。

 

 ◆ 原作 第1巻 / 漫画版 第2巻より抜粋

 

オフミのもとに、勇者仲間の「槍の勇者」がやってきて一悶着あるシーンです。 

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ヒロイン・ラフタリアちゃんの境遇を知り、ナオフミくんに激昂する「槍の勇者」 

…まあ普通ならナオフミくんが糾弾されても仕方ないのですが、そこはナオフミくんとラフタリアちゃんの間には共依存な深い深い関係があるのでした。良かれと思っても、そこのところを知らない他人が首を突っ込むのは野暮というもの。

 

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しかし「槍の勇者」も引っ込みがつかなくなり、大衆の前でナオフミに制裁を加えます。ここで多くの読者は胸の中がざわざわするような嫌悪感を味わったことでしょう。そろそろナオフミくん、幸せにしてあげてよう…

 

その後の顛末で、ラフタリアちゃんの言葉が突き刺さります。

 

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「あなたは 病を患った小汚ない奴隷に 手を差し伸べることができますか?

 

オフミさまは 私にキチンとした食事と 病に効く薬を与えてくださいました
……貴重なお金や素材で

 

あなたに それができますか?」

 

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「なら あなたの隣には

私でない "奴隷"がいるハズです」

 

 自らを豪華な鎧で着飾り、旅の仲間に美女をはべらせる「槍の勇者」にはズバッと鋭く刺さる一言。綺麗事を並べる前に、市井であふれてる奴隷たちに手を差し伸べなさいよ、と。

自分の恥ずかしい身の上を晒してまで、ナオフミくんや奴隷たちを想った言葉を大衆に投げかけます。

 

ラフタリアちゃん、健気な子。天使や……

 

 

けっこうラフタリアちゃんは「奴隷出身」であることにコンプレックスを抱いているのもあってか、ナオフミくんにはいろんな意味で憧れを持っているのも魅力的なポイント。日本のテーブルマナーで何気なく食事するナオフミくんに「見てください! 私もナオフミさまのような食事のマナー覚えたんですよ!」と自慢してくるような子です。

こーゆーナオフミくんラブなのを隠さないところもいっそ清々しいですね。

 

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 ナオフミくんが異世界で唯一の拠り所としているのも納得ですよね。……まあ、ナオフミくんはいつまでもラフタリアちゃんのこと娘みたいに思ってるけれど。

 

 

もひとつ。一連のシーンで好きなところが。同じくラフタリアちゃんの台詞です。

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「逆らえない奴隷しか信じられませんか?
なら これから私たちが出会ったあの場所へ行って呪いをかけてください


私は何があろうとも ナオフミさまを信じております


どうか、信じてください。私は、ナオフミさまが何も罪を犯していないと確信しています。
貴重な薬を分け与え、私の命を救い、生きる術と戦い方を教えてくださった 偉大なる盾の勇者さま……」

 

※ 文章は原作より引用しております。台詞のニュアンスが、個人的に原作のほうが好きだったもので…

 

 

「偉大なる盾の勇者さま」のフレーズはナオフミの境遇を想うと泣けます。ナオフミくん、誰かを庇うことだけが本当に唯一の戦い方だからなあ……自分の行ないを認められることでどれだけ救われることか。

 

 

 

 

 

物語の世界に浸ろう 〜 ファンタジー童話漫画「魔法使いの嫁」からぼく好みの文章を引用する。

 

◆ 「魔法使いの嫁」より。

 

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漫画「魔法使いの嫁」は魔法使いエリアスとの旅を描いたファンタジー漫画。


童話チックな雰囲気と詩的な言葉のチョイスが絶妙です。すごく壮大ななにかが幕を開けるわけではないんだけれど、ずっと浸っていたくなるような世界観。たぶん、この作品で語られる世界が目の前に広がるようで、小さなリアルがそこにあるからそう感じるんだと思います。

 

この世界における「魔法使い」は、裏世界で生きる隠遁者。だから、タイトルの「嫁」から感じ取れる「ゆるふわなラブコメ」を想像して読み進めると、その思ったよりダークな雰囲気にびっくりしちゃうかも。第一、主人公のチセちゃんが奴隷っていう背景がありますし…

 

ただ、ダークファンタジーとジャンル分けするにはちょっとだけちがう気がするんだよなあ。うん、やっぱり童話って括ってしまうのが一番しっくりくる気がします。

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こーゆー陽だまりのようなあったかいエピソードも多いです。チセの生い立ちに暗いところがあるぶん、こんな救いのあるシーンには思わず胸のあたりがザワザワってなる。ゆるやかにあったかい気持ちになる感じ。

 

◆ 単行本 第2巻より

 

さてさて、ぼくが好きなセリフはこちら。

魔法使いエリアスと、お嫁さんのロリ チセちゃんが本音を少しだけ交わせるシーン。

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「ーー僕は 人間でも 妖精や精霊でもない 半端者でね


永く永く生きて とても沢山の人間を見てきたけれど
やはり 僕にはわからないんだ
彼らの…… 君たちのことが


考えを理解はできる でも共感はできない
君らが泣き 怒り 笑う理由は知れても
自分のものにはできない」

 

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 「君を買ったのも 条件がよかった ……それだけだ


何も持たず
人間でない僕から 離れられない子だったから


君が欲しがるだろうなって言葉をかけて
寝床も 食事も 知識も与えて
気にかけて 自分で育てたらなにかがわかるんじゃないかと思った」

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「そうだ この記憶がいらないなら壊してあげるよ!
僕は浄化だのは苦手だけどこういうのは得意ーー」

 

 

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「そんなに 怖がらなくてもいいんです」


貴方が要らないというまで


「私は 貴方のーー そばに……」

 

奴隷としてエリアスに買われたチセちゃんが、珍しく狼狽えるエリアスに投げかけるセリフ。

エリアスを安心させる甘い言葉なんだけれど、チセちゃんがどっぷりエリアスに依存してるのが伝わってくる印象深いセリフ。擬似家族としての2人の在り方がよくわかります。

 

 

 また似たシーンなんだけど、チセちゃんの家族観が垣間見れるセリフはよく印象に残ります。

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「たとえ 嘘でも

私を家族と言ったのはエリアスだけ」

 

「まほよめ」は夫婦の話かと思いきや家族の話として語られるほうが良シーン多い気がしますね。

 

 

 

 

そういえば「まほよめ」は2017年10月からテレビアニメ化されるとの情報が。

前は劇場版だったかな…? 一度アニメになってましたね。ぼくは残念ながら見られなかったから詳しくないのです。

これから毎週テレビで追う楽しみができるのか…うん、いいことだ…とてもいいものだ。

チセちゃんの声優さんが早見沙織さんだったのはちょっと大人びすぎな気もしたけれど、テレビ版の時も同じようになるのかしら。

前に劇場版のPVで見聞きしたかぎりは、エリアスの声優さんはごっさカッコよかったの覚えてます。「キミ」とか「ボク」とかいう人外系紳士、イイよね…! 

 

アニメ「この素晴らしい世界に祝福を!2」8話を観て。エリス教VSアクシズ教。宗教戦線!

このすば2 第8話「この痛々しい街で観光を!」を観ました。

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今回は、なんとなんと…「おいでませアクシズ教」回でした! まさかこの異世界に、本当にアクシズ教徒が存在していたなんて…っ! よかったねっアクアさまっ!

 

今週分でもぼくがツボだったところをピックアップしていきますよー。今回はとくに、小ネタがおもしろすぎたのだ…!

ではでは、以下よりネタバレ含むのでご注意を。

 

 

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【コラム】「この素晴らしい世界に祝福を!2」の水の都アルカンレティアが素晴らしかったので紀行文っぽくリポートしてみた。

 

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◆ はじめに

アニメ「このすば2」の第8話を観て、舞台となった街「水の都アルカンレティア」がとてもとても素晴らしかったので、その想いを伝えるために旅行ガイドブック風にまとめてみました。アクシズ教よ、アクアさまよ…もっと世の中に広まりたまえ…

なお、本文の内容には根拠のない情報も含まれますがネタ記事なので流してくだされば幸いです。

 

ネタバレを少なからず含みますので読み進めるさいにはご注意ください。

 

 

◆ ビバ! 水の都「アルカンレティア」ぶらり紀行


 
美しい水の都「アルカンレティア」をゆっくりと観光してみましょう。

 

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長いトンネルを抜けた先には…ほら、車窓の外にはもう見えてきましたね。

 

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入江に佇む、みやびな街並み。
アルカンレティアは周囲を切り立った崖に覆われています。しかし、いまでは海に架かる大橋のおかげで他の街からのアクセスも手軽にできるようになりました。始まりの街「アクセル」を出発して馬車に揺られること1日と数刻ほどで到着です。

 

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世界でも有数の温泉街として栄えるアルカンレティアは、水の女神「アクア」とも古くからゆかりがあります。街の中心に構える世界三大宗教の「アクシズ教団」の本部は、どこからでも望むことができるでしょう。

 

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アクシズ教のご神体といわれる女神アクア。豊穣を司るとされる。

 

 

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街の正門をくぐると市民たちが温かく出迎えてくれます。それもそのはず、アルカンレティアを支えているのは観光事業。市民たちも観光客にはとても友好的です。そして開放的。

 

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「おひまならアクシズ教のカフェがオススメですよ」とは、すっかりアルカンレティアでは馴染み深いフレーズ。それは、初めてこの街を訪れる人が道に迷わないようにとの市民たちの細やかな心配りです。
見知らぬ土地で突然声をかけられ、きっと最初のうちは戸惑うことでしょう。でもご安心を。何度もこの街を散策していると、まるで昔からの友人のように近しく感じられるのではないでしょうか。
商売ではなく市民たちによるサービス精神の賜物なので、余計な下心なしで受け入れられるのも嬉しいですね。こうした雰囲気もまた、この街が多くの人々から親しまれる理由のひとつとなっています。

 

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無償の心遣いには、なにかお返しをしたくなるというもの。
しかし彼らはお金なんて受け取りません。彼らへのせめてもの恩返しにはチップではなく、あなたのお名前を貸してあげるといいでしょう。彼らがいつも大事そうに抱えている紙に署名をしてあげるだけで大丈夫です。その行ないはきっと、巡りめぐってあなたの幸せにも結びつくことですから。

 

 

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アルカンレティアでのお土産をお探しなら、洗剤なんていかがでしょうか。
「一番の人気よ」と誇らしげに語るのは、この商品を配り歩くコチラのご婦人。

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なんと彼女は、商売ではなく無料で配っているのだとか。お金をとるわけでもなく手渡してくれるのは嬉しい反面、なんだか申し訳なく感じますね。
この洗剤のほかとはちがうポイントは、水の女神アクアの加護が宿っていること。身体に害のないよう清められています。飲んでもOK

 

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水の都を冠するとおり、アルカンレティアは街の空気も暮らす人々もとても純粋で清らかなところでした。
都会の喧騒に疲れた時、ふらりと立ち寄ってみるのはいかがでしょうか。きっとこの街を忘れられなくなるはずです。筆者もこのレポートを書くおり、アクシズ教に入信致しました。生まれ変わったように幸せな気分です。エリス教を根絶せよ。

 

 

物語の世界に浸ろう! 「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」より、ぼく好みの文章を引っ張ってきました。

 

ぼくは結構、小説や漫画を読むときには「絶対にこの作品から最低ひとつはお気に入りの文章を見つけてやるぞ」とむだに意気込みながら読書しています。

ただやみくもに作品を読むだけだと惰性になっちゃって頭に残らないのですよね。なにかを吸収するつもりで読みふけると、表面的なことだけじゃなくて深く作品のことをわかっていける…ような気がする。
いや、ただの娯楽だからそこまで気負う必要はないんですけどね。ぼくの場合がそーだというだけで。

 

そんなわけで、この急遽立ち上げたコーナーでは「ぼくが感銘を受けた文章」をピックアップして引用してきちゃいますよー!

見切り発車もいいところなので、どこまで続くかはわからないけれど。

ぼくと同じ感性のかたがいらっしゃればいいなと願いを込めてしたためます。よろしくドウゾ。

 


記念すべき1回目! 題材はこちら!

 

◆ 「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」より

 

いまやラノベといえば、で挙げられることも多くなった感があります。「俺ガイル」の略称で親しまれる「ひねくれぼっちの観察日記」のような作品です。

ぼくはアニメでやってるのを観て初めて出会いました。1期のいい具合に残念な(日本語がおかしい)コメディタッチの雰囲気がすごく好きでした。主人公のヒッキーのひねくれ具合というかこじらせた感じ、好きよ。

 

さて、やっぱり「俺ガイル」といえばなんといっても全世界のぼっち党員から支持を受けるネガテイブモノローグでしょう。ここから抜きださずしてなにを語れましょうか。

原作ラノベではアニメよりももっともっとツッコミづらいネタを提供してくれていますが、ぼくが好きなのはネタ系ではなく…作品後半で語られるガチなトーンのモノローグが好きです。

 

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好敵手というか悪友というか…葉山隼人くんに「自己犠牲やめろ」と憐れまれ、比企ヶ谷八幡の胸中で渦巻く感情…

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自己犠牲なんて呼ばせない……

誰が貴様らのためなんかに犠牲になってやるものか……

強がりのようにも見える、半分以上本音のこのモノローグ。「貴様らのためなんかに」ってモノローグでさえも人を蔑む態度、最高に病んでてゾクゾクします。

 

そのあとのセンチメンタルな文章も印象的。

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言葉になんてならなくても 俺には信念があったのだ

誰かと共有できるたったひとつの……

 

今はもう

失くしてしまった信念が……

「言葉にせずとも分かち合っている」「今はもう失くしてしまった」

このあたりの絶妙なポエム感、今読んでもすごく好きです。いいな…グッとくるな…

屁理屈でヒッキー自身、かなり誤魔化しているけれど、もう強がりきれないくらい仲間を大事に思ってるころのヒッキー、素敵です。

 

(引用したコマは「俺ガイル 妄言録」第7巻のものです)