物語の世界に浸ろう 〜 「盾の勇者の成り上がり」よりヒロイン・ラフタリアちゃんの健気な台詞を引用します。
◆ ラノベ「盾の勇者の成り上がり」より。
なろう小説出身のラノベ「盾の勇者の成り上がり」
この作品は、せっかく異世界転生を果たしたというのに世界の疎まれ者となってしまう主人公・ナオフミくんがコテンパンにされながらも心を開いていく物語。
ぼくが初めて読んだなろう系作品でもあったので、個人的には非常に思い出深いです。「あ、ラノベってこんなに主人公がコテンパンにされてもいいんだ」と。
世間的にはわりと「なろう小説=俺ツエー」というテンプレで認知されてるようですが、ぼくの中ではどっちかというと「主人公が酷い目に遭う」という認識でした。それもこれも、この「盾の勇者の成り上がり」という作品のせいです。
近年ではなろう出身の作品が軒並みアニメ化されてきているので、これもアニメ化したら大成するんじゃないかなーと勝手に妄想してウフフしてます。
というのが、「盾の勇者の成り上がり」というやつは皮肉なことに小説でありながら、どっちかというと小説映えしない作品だから、という理由が大きいです。
たぶん作者さんの頭の中で映像が流れてるんだろうなあと匂わせる構成なんですが、わりと地の文はあっさりめ。情景や心情の描写よりも、会話劇が中心なんです。
ぼくが本格的におもしろい!と思うようになったのも、この作品がコミカライズされたことがきっかけです。このコミカライズ、本当に丁寧で素晴らしいんですよ。
さてさて。前置きが長くなりましたが、本作の魅力を伝えつつ、ぼくがグッときた台詞を引用させていただきますね。
◆ 原作 第1巻 / 漫画版 第2巻より抜粋
ナオフミのもとに、勇者仲間の「槍の勇者」がやってきて一悶着あるシーンです。
ヒロイン・ラフタリアちゃんの境遇を知り、ナオフミくんに激昂する「槍の勇者」
…まあ普通ならナオフミくんが糾弾されても仕方ないのですが、そこはナオフミくんとラフタリアちゃんの間には共依存な深い深い関係があるのでした。良かれと思っても、そこのところを知らない他人が首を突っ込むのは野暮というもの。
しかし「槍の勇者」も引っ込みがつかなくなり、大衆の前でナオフミに制裁を加えます。ここで多くの読者は胸の中がざわざわするような嫌悪感を味わったことでしょう。そろそろナオフミくん、幸せにしてあげてよう…
その後の顛末で、ラフタリアちゃんの言葉が突き刺さります。
「あなたは 病を患った小汚ない奴隷に 手を差し伸べることができますか?
ナオフミさまは 私にキチンとした食事と 病に効く薬を与えてくださいました
……貴重なお金や素材で
あなたに それができますか?」
「なら あなたの隣には
私でない "奴隷"がいるハズです」
自らを豪華な鎧で着飾り、旅の仲間に美女をはべらせる「槍の勇者」にはズバッと鋭く刺さる一言。綺麗事を並べる前に、市井であふれてる奴隷たちに手を差し伸べなさいよ、と。
自分の恥ずかしい身の上を晒してまで、ナオフミくんや奴隷たちを想った言葉を大衆に投げかけます。
ラフタリアちゃん、健気な子。天使や……
けっこうラフタリアちゃんは「奴隷出身」であることにコンプレックスを抱いているのもあってか、ナオフミくんにはいろんな意味で憧れを持っているのも魅力的なポイント。日本のテーブルマナーで何気なく食事するナオフミくんに「見てください! 私もナオフミさまのような食事のマナー覚えたんですよ!」と自慢してくるような子です。
こーゆーナオフミくんラブなのを隠さないところもいっそ清々しいですね。
ナオフミくんが異世界で唯一の拠り所としているのも納得ですよね。……まあ、ナオフミくんはいつまでもラフタリアちゃんのこと娘みたいに思ってるけれど。
もひとつ。一連のシーンで好きなところが。同じくラフタリアちゃんの台詞です。
「逆らえない奴隷しか信じられませんか?
なら これから私たちが出会ったあの場所へ行って呪いをかけてください
私は何があろうとも ナオフミさまを信じております
どうか、信じてください。私は、ナオフミさまが何も罪を犯していないと確信しています。
貴重な薬を分け与え、私の命を救い、生きる術と戦い方を教えてくださった 偉大なる盾の勇者さま……」
※ 文章は原作より引用しております。台詞のニュアンスが、個人的に原作のほうが好きだったもので…
「偉大なる盾の勇者さま」のフレーズはナオフミの境遇を想うと泣けます。ナオフミくん、誰かを庇うことだけが本当に唯一の戦い方だからなあ……自分の行ないを認められることでどれだけ救われることか。
盾の勇者の成り上がり 1<盾の勇者の成り上がり> (コミックフラッパー)
- 作者: 藍屋球
- 出版社/メーカー: KADOKAWA / メディアファクトリー
- 発売日: 2014/07/23
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物語の世界に浸ろう 〜 ファンタジー童話漫画「魔法使いの嫁」からぼく好みの文章を引用する。
◆ 「魔法使いの嫁」より。
漫画「魔法使いの嫁」は魔法使いエリアスとの旅を描いたファンタジー漫画。
童話チックな雰囲気と詩的な言葉のチョイスが絶妙です。すごく壮大ななにかが幕を開けるわけではないんだけれど、ずっと浸っていたくなるような世界観。たぶん、この作品で語られる世界が目の前に広がるようで、小さなリアルがそこにあるからそう感じるんだと思います。
この世界における「魔法使い」は、裏世界で生きる隠遁者。だから、タイトルの「嫁」から感じ取れる「ゆるふわなラブコメ」を想像して読み進めると、その思ったよりダークな雰囲気にびっくりしちゃうかも。第一、主人公のチセちゃんが奴隷っていう背景がありますし…
ただ、ダークファンタジーとジャンル分けするにはちょっとだけちがう気がするんだよなあ。うん、やっぱり童話って括ってしまうのが一番しっくりくる気がします。
こーゆー陽だまりのようなあったかいエピソードも多いです。チセの生い立ちに暗いところがあるぶん、こんな救いのあるシーンには思わず胸のあたりがザワザワってなる。ゆるやかにあったかい気持ちになる感じ。
◆ 単行本 第2巻より
さてさて、ぼくが好きなセリフはこちら。
魔法使いエリアスと、お嫁さんのロリ チセちゃんが本音を少しだけ交わせるシーン。
「ーー僕は 人間でも 妖精や精霊でもない 半端者でね
永く永く生きて とても沢山の人間を見てきたけれど
やはり 僕にはわからないんだ
彼らの…… 君たちのことが
考えを理解はできる でも共感はできない
君らが泣き 怒り 笑う理由は知れても
自分のものにはできない」
「君を買ったのも 条件がよかった ……それだけだ
何も持たず
人間でない僕から 離れられない子だったから
君が欲しがるだろうなって言葉をかけて
寝床も 食事も 知識も与えて
気にかけて 自分で育てたらなにかがわかるんじゃないかと思った」
「そうだ この記憶がいらないなら壊してあげるよ!
僕は浄化だのは苦手だけどこういうのは得意ーー」
「そんなに 怖がらなくてもいいんです」
貴方が要らないというまで
「私は 貴方のーー そばに……」
奴隷としてエリアスに買われたチセちゃんが、珍しく狼狽えるエリアスに投げかけるセリフ。
エリアスを安心させる甘い言葉なんだけれど、チセちゃんがどっぷりエリアスに依存してるのが伝わってくる印象深いセリフ。擬似家族としての2人の在り方がよくわかります。
また似たシーンなんだけど、チセちゃんの家族観が垣間見れるセリフはよく印象に残ります。
「たとえ 嘘でも
私を家族と言ったのはエリアスだけ」
「まほよめ」は夫婦の話かと思いきや家族の話として語られるほうが良シーン多い気がしますね。
そういえば「まほよめ」は2017年10月からテレビアニメ化されるとの情報が。
前は劇場版だったかな…? 一度アニメになってましたね。ぼくは残念ながら見られなかったから詳しくないのです。
これから毎週テレビで追う楽しみができるのか…うん、いいことだ…とてもいいものだ。
チセちゃんの声優さんが早見沙織さんだったのはちょっと大人びすぎな気もしたけれど、テレビ版の時も同じようになるのかしら。
前に劇場版のPVで見聞きしたかぎりは、エリアスの声優さんはごっさカッコよかったの覚えてます。「キミ」とか「ボク」とかいう人外系紳士、イイよね…!
【コラム】「この素晴らしい世界に祝福を!2」の水の都アルカンレティアが素晴らしかったので紀行文っぽくリポートしてみた。
◆ はじめに
アニメ「このすば2」の第8話を観て、舞台となった街「水の都アルカンレティア」がとてもとても素晴らしかったので、その想いを伝えるために旅行ガイドブック風にまとめてみました。アクシズ教よ、アクアさまよ…もっと世の中に広まりたまえ…
なお、本文の内容には根拠のない情報も含まれますがネタ記事なので流してくだされば幸いです。
ネタバレを少なからず含みますので読み進めるさいにはご注意ください。
◆ ビバ! 水の都「アルカンレティア」ぶらり紀行
美しい水の都「アルカンレティア」をゆっくりと観光してみましょう。
長いトンネルを抜けた先には…ほら、車窓の外にはもう見えてきましたね。
入江に佇む、みやびな街並み。
アルカンレティアは周囲を切り立った崖に覆われています。しかし、いまでは海に架かる大橋のおかげで他の街からのアクセスも手軽にできるようになりました。始まりの街「アクセル」を出発して馬車に揺られること1日と数刻ほどで到着です。
世界でも有数の温泉街として栄えるアルカンレティアは、水の女神「アクア」とも古くからゆかりがあります。街の中心に構える世界三大宗教の「アクシズ教団」の本部は、どこからでも望むことができるでしょう。
◆ アクシズ教のご神体といわれる女神アクア。豊穣を司るとされる。
街の正門をくぐると市民たちが温かく出迎えてくれます。それもそのはず、アルカンレティアを支えているのは観光事業。市民たちも観光客にはとても友好的です。そして開放的。
「おひまならアクシズ教のカフェがオススメですよ」とは、すっかりアルカンレティアでは馴染み深いフレーズ。それは、初めてこの街を訪れる人が道に迷わないようにとの市民たちの細やかな心配りです。
見知らぬ土地で突然声をかけられ、きっと最初のうちは戸惑うことでしょう。でもご安心を。何度もこの街を散策していると、まるで昔からの友人のように近しく感じられるのではないでしょうか。
商売ではなく市民たちによるサービス精神の賜物なので、余計な下心なしで受け入れられるのも嬉しいですね。こうした雰囲気もまた、この街が多くの人々から親しまれる理由のひとつとなっています。
無償の心遣いには、なにかお返しをしたくなるというもの。
しかし彼らはお金なんて受け取りません。彼らへのせめてもの恩返しにはチップではなく、あなたのお名前を貸してあげるといいでしょう。彼らがいつも大事そうに抱えている紙に署名をしてあげるだけで大丈夫です。その行ないはきっと、巡りめぐってあなたの幸せにも結びつくことですから。
アルカンレティアでのお土産をお探しなら、洗剤なんていかがでしょうか。
「一番の人気よ」と誇らしげに語るのは、この商品を配り歩くコチラのご婦人。
なんと彼女は、商売ではなく無料で配っているのだとか。お金をとるわけでもなく手渡してくれるのは嬉しい反面、なんだか申し訳なく感じますね。
この洗剤のほかとはちがうポイントは、水の女神アクアの加護が宿っていること。身体に害のないよう清められています。飲んでもOK
水の都を冠するとおり、アルカンレティアは街の空気も暮らす人々もとても純粋で清らかなところでした。
都会の喧騒に疲れた時、ふらりと立ち寄ってみるのはいかがでしょうか。きっとこの街を忘れられなくなるはずです。筆者もこのレポートを書くおり、アクシズ教に入信致しました。生まれ変わったように幸せな気分です。エリス教を根絶せよ。
物語の世界に浸ろう! 「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」より、ぼく好みの文章を引っ張ってきました。
ぼくは結構、小説や漫画を読むときには「絶対にこの作品から最低ひとつはお気に入りの文章を見つけてやるぞ」とむだに意気込みながら読書しています。
ただやみくもに作品を読むだけだと惰性になっちゃって頭に残らないのですよね。なにかを吸収するつもりで読みふけると、表面的なことだけじゃなくて深く作品のことをわかっていける…ような気がする。
いや、ただの娯楽だからそこまで気負う必要はないんですけどね。ぼくの場合がそーだというだけで。
そんなわけで、この急遽立ち上げたコーナーでは「ぼくが感銘を受けた文章」をピックアップして引用してきちゃいますよー!
見切り発車もいいところなので、どこまで続くかはわからないけれど。
ぼくと同じ感性のかたがいらっしゃればいいなと願いを込めてしたためます。よろしくドウゾ。
記念すべき1回目! 題材はこちら!
◆ 「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」より
いまやラノベといえば、で挙げられることも多くなった感があります。「俺ガイル」の略称で親しまれる「ひねくれぼっちの観察日記」のような作品です。
ぼくはアニメでやってるのを観て初めて出会いました。1期のいい具合に残念な(日本語がおかしい)コメディタッチの雰囲気がすごく好きでした。主人公のヒッキーのひねくれ具合というかこじらせた感じ、好きよ。
さて、やっぱり「俺ガイル」といえばなんといっても全世界のぼっち党員から支持を受けるネガテイブモノローグでしょう。ここから抜きださずしてなにを語れましょうか。
原作ラノベではアニメよりももっともっとツッコミづらいネタを提供してくれていますが、ぼくが好きなのはネタ系ではなく…作品後半で語られるガチなトーンのモノローグが好きです。
好敵手というか悪友というか…葉山隼人くんに「自己犠牲やめろ」と憐れまれ、比企ヶ谷八幡の胸中で渦巻く感情…
自己犠牲なんて呼ばせない……
誰が貴様らのためなんかに犠牲になってやるものか……
強がりのようにも見える、半分以上本音のこのモノローグ。「貴様らのためなんかに」ってモノローグでさえも人を蔑む態度、最高に病んでてゾクゾクします。
そのあとのセンチメンタルな文章も印象的。
言葉になんてならなくても 俺には信念があったのだ
誰かと共有できるたったひとつの……
今はもう
失くしてしまった信念が……
「言葉にせずとも分かち合っている」「今はもう失くしてしまった」
このあたりの絶妙なポエム感、今読んでもすごく好きです。いいな…グッとくるな…
屁理屈でヒッキー自身、かなり誤魔化しているけれど、もう強がりきれないくらい仲間を大事に思ってるころのヒッキー、素敵です。
(引用したコマは「俺ガイル 妄言録」第7巻のものです)
マガジン連載中の「川柳少女」がジワジワ面白くなってるぞ
最近、週刊少年マガジンで新しく始まった「川柳少女」がぼく好みのユルさで大変にやにやできるので、ひとつオススメさせてくださいっ!
四コマ形式のよくある日常系なんですが、この手の漫画でぼくがもっとも重視している「ゆるさ(=毒気のなさ)」だったり「安定感・安心感」に関してピカイチじゃないかなー。
そーゆーエグみなんかはシリアスな漫画で存分に楽しめばいーのです。
とくに今週号! パパさん登場回! 年頃の娘×純真パパ! テッパンです!
↑コチラ、「川柳少女」第23話「エイジと七々子のお父さん」より。可愛すぎるひとコマを抜粋。
この主人公となる 七々子 ちゃん。ゆるふわ系でたいへん可愛らしいですね。癒されます。
今までは「アクマゲーム」目当てにマガジンを読んでいたので、一抹の清涼剤として読んでいたつもりが…けっこうハマるぞコレ…!
いちおう簡単にご紹介させていただきますと、主人公の七々子ちゃんはぱっと見はありふれた女子高生。ただし!「いつも無口で、コミュニケーション取るときは川柳にしちゃう」という子なのです。
ざっくり言うとアレだ。残念系美少女なのであるっ!
↑ひとめでわかる! これが川柳女子のコミュニケーションだっ!
もちろん学校でもこんな調子なので、完全にイタイ子である。
ただ、登場人物を見てもらえばおわかりいただけると思うのですが、ヤンキー系男子であったり、そーゆー子もちゃんと七々子ちゃんを受け入れて抱擁してくれる、この世界観。優しい世界!
これを徹頭徹尾貫いているからこその安定感だしおもしろさだと思うのです。
奇人変人でも安心して過ごせる世界観、これ重要ですよ。余分な毒素とか、この手のジャンルにはいらんねん…読み手が求めているのは猫カフェに行ったような安らぎなんや…
なお、まだこちらの漫画は単行本が出ておりません。最新の第1巻は4月17日発売とのことです。
絵柄も話も万人ウケしそうだし、普通に安定した人気出ると思うんだよなー。今のうちにぼくも買っちゃうつもりです。
漫画「アクマゲーム」が今週号で最終回!
◆ アクマゲーム195話「これから」
今週号(2017/03/08 発行)のマガジンで最終回となりました。
当ブログでも以前、アクマゲームについて取り上げました。↓こちらの記事です。
漫画「アクマゲーム」にどハマりしたので、この魅力を斎藤 初君の画像集でお伝えします - Kindle三昧
2月21日の記事でぼくが斎藤 初くんを大絶賛してから、約1年を経て。
実際の連載期間としては2013年の号からスタートしたらしく(ウィキペディアより参照)、約4年も続いたようで。
4年で完結した作品ってどんなのがあっただろうと思ってざっと調べて見たら、週刊少年ジャンプの「バクマン。」「魔人探偵脳噛ネウロ」なんかが該当しました。ちなみにまったくの蛇足なんですが、同じくジャンプ連載の「HUNTER×HUNTER」は一時期、4年間も休載してたときがあったみたい。じゃ、ジャンプの大御所すげえ…
…おいおい! こぞってアニメ化までしたような作品じゃないですかー! 4年の連載ってだいぶ人気がないとできないはずですし、そりゃそうだよなあ。
マガジンさんってば、けっこうメディアミックスには力入れてらっしゃいますし、アクマゲームもせっかくだからアニメにしません…? つい最近完結した同誌の「山田くんと七人の魔女」もアニメ化してたじゃない。その勢いのままやっちゃえばいいじゃない??
…なんか、アニメ化よりも先にマガジンの場合だと実写化しそうな気がしますけれど。「神様の言うとおり」も手がけた三池崇史 監督あたりがしれっと映画にしそうなイメージ…
せっかくだからアクマゲームが堂々たる最終回を迎えた記念として、ぼくも電子版のマガジンをポチッておきました。まあ記念っていうか、センターカラーをきちんとカラー絵で見たいなって目的だけなんだけどねっ!
アクマゲームは完結を機に単行本も揃えるつもりです。ただね、いくら電子版でもカラーイラストが載ってるのはマガジンのほうだけなんだよう。ついついコレクター魂が刺激されちゃいましてね…無駄な買い物とはこういうことをいう。
◆最終回でも織田照朝VS上杉潜夜! 綺麗な締めくくり!
それぞれの未来の話がダイジェストで垣間見ることができましたが、照朝くんと潜夜くんは最後までゲーム勝負をして。いいですね、この宿命のライバルっぽさ。相変わらず手玉にとられる照朝くんもイイ感じ。これぞ潜夜節といったところ。
しかし、この感じからすると本作では潜夜くんがやっぱり人気高いんだろうか…そっか…ぼくがイチオシの初くんは世論的にはイマイチでしたか…そっか…
あれか。やっぱり名前のせいか。潜夜くんは「上杉」でいかにも大物っぽいですもんね。斎藤初って、名前が微妙だったのか…! きっとそうだ…っ!
なんか、初くんだけイメチェンしてるしね!
いやセットを変えただけなんだろうけどさ! 最終回だっていうのに他のみんなは変わらずで「そうかー。あんまり時間経過してないってことなのね」とぼくが納得していたというのに。まさかの初くんだけ変わっておる!! なんなんだぜ初くん。絶対君主さまはこーゆー時でもゴーイングマイウェイなのかよ。
アクマゲームを影で支えてきたのは初くんだと思うんですよ、ぼくは。斎藤初くんが出てきてからのアクマゲームはなんかすごくおもしろかったんですもの。
初くんが出てくるだけでおもしろいと証明するシーンがコチラ↑
真剣にゲームをしているはずなのに、なんだろうこのシュールな会話…たぶん、この頃からアクマゲームがシュールギャグ路線にひた走るようになった気がする…そうか。初くんが戦犯だったのか。
アクマゲームは後半になるにつれて、心理戦によるゲーム的な駆け引きのおもしろさはもちろんのこと、ゲーム中のギャグが加速していったような気がします。
ほんと、トーナメントの決勝戦で「ついに斎藤初くんが本気になるぞっ!」って思ってたらギャグ一辺倒だった時の衝撃よ…なんなんだよ「にらめっこ」って…初くんの扱い、完全にピエロじゃないですか…
なお、グングニル(敵組織)のみなさんはどーなった?というところにも、いちおうフォローが入ってました。
「靴も舐めるぜ!」って言い切っちゃうあたり、ちっとも有能そうじゃないんですが…! 照朝くん、キミは人事には向いてないんじゃないだろうか!
(雇用理由も「おれの責任でもあるし…」みたいな憐憫の情からだしね…ホントに大丈夫か、織田グループ)
ともあれ「グングニルの人たちもいろいろ悪どいことやってたけど、れっきとした社会人なんだよ」ってところを示していたのは私的にツボでした。こういう敵役にもフォローを入れる姿勢、すっごく好きです。
あと、忘れてはならないのがラストバトルで犠牲になったひとびと。
ここのシーン。最終回冒頭のものだったのですが、「岡本 龍肝」って墓標に刻まれているのをみて泣きそうでした。お、岡本さん…!
ということは、あのラストバトルの暗黒空間もいまなお消えることなく存在してるってことなんですよね…ラストバトルを象徴するあのオブジェ…きっと観光名所にされるよね…やめよう、ぼくの発言はいろいろと台無しである。
22巻で最終巻。堂々完結、ということみたいで。
それが出る頃には全巻まとめて買いましょうかね。
マガジンで毎週追ってはいたんだけど、ちょっと記憶が曖昧なところも多いもので…とくに照朝パパの過去話。あのへんはじっくり読み直したいなあ。